JCN分析基準

Japan Compost Network
発 酵 下 水 汚 泥 コ ン ポ ス ト 分 析 基 準
1.適用範囲
 コンポスト製品の品質を維持・向上するための定期分析に適用する。
2.試験項目および試験頻度
 2-1.メイン成分試験 (11項目) 2回/年 (4月、10月(財)日本肥糧検定協会)
 2-2.重金属等溶出試験 (23項目) 2回/年 (7月、 1月 分析機関)
 2-3.重金属等含有試験 ( 8項目) 2回/年 (7月、 1月 分析機関)
 2-4.植害試験     ( 1項目)  1回/年 (4月 (財)日本肥糧検定協会)
 2-5.サブ成分試験 ( 9項目) 1回/年 (8月 分析機関)
         (10項目) 1回/5年 (8月 分析機関)
 2-6.微生物数試験 ( 4項目) 1回/年 (9月 分析機関)
 2-7.作物成分試験 ( 1検体) 1回/年 (収穫後 分析機関)
 2-8.重金属等土壌蓄積試験( 2検体) 1回/年 (10月 分析機関)
*2-2~2-4に関しては、肥料取締法に基づき肥料の公定規格を満足しなくてはな
らない。
3.試験項目内容
 3-1.メイン成分試験(11項目)
1) 窒素全量 〔%〕
2) りん酸全量 〔%〕
3) 加里全量 〔%〕
4) 石灰全量 〔%〕
5) 苦土全量 〔%〕
6) アルカリ分 〔%〕
7) 有機炭素 〔%〕
8 ) 有機物 〔%〕
9) 炭素率(C/N)
10) pH(H2O、1:10)
11) 水分 〔%〕
 *濃度は“重量/重量”とし、現物表示値とする。

 3-2.重金属等溶出試験(23項目)
金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める総理府令
(昭和48年総理府令第5号)の別表第1の基準
(項目) (規制値)
1) アルキル水銀化合物 検出されないこと
水銀又はその化合物 0.005 mg/l 以下
2) カドミウム又はその化合物 0.3 mg/l 以下
3) 鉛又はその化合物 0.3 mg/l 以下
4) 有機燐化合物 1 mg/l 以下
5) 六価クロム化合物 1.5 mg/l 以下
6) 砒素又はその化合物 0.3 mg/l 以下
7) シアン化合物 1 mg/l 以下
8 ) PCB 0.003 mg/l 以下
9) トリクロロエチレン 0.3 mg/l 以下
10) テトラクロロエチレン 0.1 mg/l 以下
11) ジクロロメタン 0.2 mg/l 以下
12) 四塩化炭素 0.02 mg/l 以下
13) 1・2-ジクロロエタン 0.04 mg/l 以下
14) 1・1-ジクロロエチレン 0.2 mg/l 以下
15) シス-1・2-ジクロロエチレン 0.4 mg/l 以下
16) 1・1・1-トリクロロエタン 3 mg/l 以下
17) 1・1・2-トリクロロエタン 0.06 mg/l 以下
18) 1・3-ジクロロプロペン 0.02 mg/l 以下
19) チウラム 0.06 mg/l 以下
20) シマジン 0.03 mg/l 以下
21) チオベンカルブ 0.2 mg/l 以下
22) ベンゼン 0.1 mg/l 以下
23) セレン又はその化合物 0.3 mg/l 以下

 3-3.重金属等含有試験( 8項目)
a) 普通肥料に該当する肥料を定める省令
(平成12年農林水産省令第3号)に定める肥料の公定規格
 (項目) (規制値)
1) 砒素 0.005 % 以下
2) カドミウム0.0005 % 以下
3) 水銀 0.0002 % 以下
4) ニッケル 0.03 % 以下
5) クロム 0.05 % 以下
6) 鉛 0.01 % 以下
b) 普通肥料の保証票にその含有量を記載する主要な成分を定める件により、
(平成12年農林水産省告示第96号)
7) 亜鉛 900 mg/kg 以上
8 ) 銅 300 mg/kg 以上
 の場合には、保証票への記載が必要となる。
 *肥料取締法に基づき、亜鉛・銅は現物表示値とし、その他は乾物表示値とする。
c) 参考資料
有機質肥料等推奨基準(有機質肥料等品質保全研究会)
7) 亜鉛 1800 mg/kg 以下
8 ) 銅 600 mg/kg 以下
 乾物当たりの重量となっている。
 3-4.植害試験
肥料検定法に基づく栽培試験法
ポット栽培試験法(こまつな)
 3-5.サブ成分試験(19項目)
1) アンモニア性窒素 〔%〕
2) 硝酸性窒素 〔%〕
3) 水溶性りん酸 〔%〕
4) ク溶性りん酸 〔%〕
5) ク溶性苦土 〔mS/cm〕
6) 電気伝導率(EC) 〔me/100g〕
7) 陽イオン交換容量(CEC) 〔%〕
8 ) 塩分 〔%〕
9) 油分 〔%〕
10) 可溶性りん酸 〔%〕
11) 水溶性苦土 〔%〕
12) 腐植酸 〔%〕
13) 無機化試験 〔%〕
14) 可溶性けい酸 〔%〕
15) ク溶性マンガン 〔%〕
16) ク溶性ホウ素 〔%〕
17) 鉄 〔%〕
18) モリブデン 〔%〕
19) コバルト 〔%〕
 * 濃度は“重量/重量”とし、現物表示値とする。
 * 1) ~ 9) の項目については、1回/年(8月)とする。
 * 10) ~ 19) の項目については、1回/5年(8月)とする。
 * 13) の項目については、平成14~16年連続で分析する。
 3-6.微生物数試験(4項目)
1) 一般細菌(生菌)数 〔個/g〕
2) 糸状菌数 〔個/g〕
3) 放線菌数(30℃) 〔個/g〕
4) 放線菌数(55℃) 〔個/g〕
 3-7.作物成分試験(1検体)
栽培作物(野菜)を毎年1つ決定し、分析項目については、適宜決定する。
 3-8.重金属等土壌蓄積試験(2検体)
1) 無肥区
2) 施肥区(試験圃場の土壌)
分析は、3-3.重金属等含有試験(8項目)と同様に行う。

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